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ALCのはなし


CPD2    健康に優しい進化したALC
 先週、ALCの講習会に参加しました。
ALCとは高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリートを指します。工場でパネル生産されますので品質的に安定し
主に中高層鉄骨建築の外壁、間仕切り、床版や住宅の外壁材として使用されています。わが国では40年ほど前より生産開始されています。軽量(コンクリートの1/4)ながら耐久性があり耐火性、断熱性、遮音性、耐震性にも優れています。反面、ALCは多孔質であるため、吸水性があり表面強度も大きくありません。外壁に使用する場合は防水性の確保と反対面においての放湿性を考慮する必要があります。40年で基本性能に劇的な進化はないのですが、部位ごとに施工性を考慮したパネルが造られ、ファッション性を増したデザインパネルも多様に製品化されています。端材を回収して再利用できるシステムも構築しています。 (かわ)

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「よくわかる建築板金講座」

「職人に聞く!よくわかる建築板金講座」に参加しました。 木造や鉄骨建築で板金は必須の工事です。屋根や壁に当たり前に使われています。 材料の基礎知識や基本的な納まり等、板金工業会青年部の研修会に参加してきました。 ガルバリウム鋼板の歴史やメンテナンスの説明後、モックアップ模型での基本納まりの実演がありました。 施工中の加工作業(工場製作品の取り付けではない完全手作業の現場施工)はなかなか見る事 が少なく、まじまじと見学しました。巧みなものです。 板金技能体験講座が最後にあり、角波や平板切りに始まり、唐草折り、ダクトハゼ、八千代折り を体験(全て手作業)しました。柳ハサミを使い角波を切る作業や、八千代折りは感心しました。 八千代折りは板金を切らずに「箱」を作る折り方です。板金を切っていませんから角から水漏れは 起りません。シールに頼る納まりは単純なのですが経年後に漏水の心配があります。 アンコウや箱樋等にに使われます。 板金の特性を理解しての作業は「上手」と言うほかありません。 基本の説明だけでしたがとても有意義な時間でした。 CPD3.0    KAWA

京都「桂離宮の見学」

先週ですが…念願の「桂離宮」に行って来ました。前々日までの大雪も止み快晴です。 朝早く出発したこともあり時間調整の為「湖東三山・西明寺」を見学の手始めとしました。 本堂や三重塔は鎌倉時代初期に建立され、国宝に指定されています。 釘を使わない純和様建築です。 この寺は紅葉の美しさでも有名です。 ←西明寺 三重塔  まだ時間的に余裕もあり「多賀大社」「石山寺」と廻りました。 「石山寺」は紫式部が「源氏物語」を書いたところと伝えられてもいます。 ここの多宝塔は硅灰石と共に石山寺を表す写真によく登場する建築物です。 下層が方形、上層が円形の平面に裳階(もこし)をつけ、宝形造の屋根をのせた二重の塔。 上下左右の広がりが極めて美しく洗練され、均斉のよくとれた建築です。これも国宝に指定されています。 ←石山寺 二重の塔 いよいよ「桂離宮」の見学です。宮家の別荘とでも言いましょうか。火災に遭わず約400年ほとんど完全に創建当時の姿を伝えています。この時の見学グループは13名です。(ラッキー) 見学は普通予約となりますが、当日受付もありました。古書院や新御殿の内部は非公開ですが、案内員と苑内を1時間ほど掛けて廻ります。(最後尾に私服の皇宮警察官もつきますが…) なにせ「桂離宮の庭」は京都随一です。 まず御幸門から外腰掛(待合)を見学します。繊細で開放的なつくりです。 ←桂離宮 外腰掛(御腰掛) 苑内にはいくつかの小亭(茶屋)があります。 春夏秋冬で使い分けています。 松琴亭は修理中で見れませんでした。 笑意軒は田舎屋風の茶屋です。三室は襖で仕切られていますが、天井は一枚で室内を広く見せています。各茶屋には舟着場があります。 (参考までに……池の水は桂川の川水ではなく井水を使っているとの事) ←桂離宮 笑意軒 見学コースの途中に新御殿の前を通ります。 雁行型は何度かの増築のあとであり、高床は桂川の氾濫に対応したものです。 (実際に何度か氾濫にあっています) ブルーノ・タウトが 簡素で機能的な美しさを絶賛しています。 一切は清純であり限りなく美しい…とも。 「日本美の結晶」とも言われています。 ←桂離宮 新御殿 有名な月見台です。その前には「月

東日本大震災「福島支援の報告会」講演会に参加して

東日本大震災に伴う津波により大量の放射能物質が放出されました。除染作業が始まっていますが支援業務に 携わった方の講演会に参加してきました。 「除染等の措置に必要な土地等の関係人調査」と「南相馬市防災集団移転促進事業支援業務」です。 除染作業の前に現地調査を行いますが、まず権利者の同意が必要になります。60万筆以上の関係人調査を3か月以内に行う 事は普通はありえない話です。法務局からの登記簿データの提供もあったとの事ですが、140名で分担しても相当なものです。 データに外字コードが多用され整合性の確認に苦労したとの事。現地に行くことも出来ず、関係者確認が出来なかった事。 同意確認の資料作成だけでもタイムスケジュール中、大変な作業と感じました。 「集団移転…」は放射能影響地区内の移転の話です。講師は用地交渉支援を担当したとの事。 土地所有者の確認、用地買収費明細書の作成等が作業になります。 土地所有者の生死確認(相続問題)、居住地問題、共有名義確認、抵当権の有無、差し押さえ、そして農地は農水省が 利用計画のない売買を認めていないので、国交省や復興庁と対立するそうです。簡単に処置できるものではないそうです。 今も、放射能が解決しない段階では復興は進まない状況です。 CPD2.0    KAWA