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「東京都庭園美術館」の見学

横浜の後、東京目黒の東京都庭園美術館を見学してきました。 庭園美術館(旧朝香宮邸)は「アールデコの館」ともいわれる旧朝香宮邸をリニューアルし旧迎賓館を解体しその跡地に新館をオープン(2014年の11月)したものです。 旧朝香宮邸は鉄筋コンクリート造でリシン掻き落し仕上げです。フラットルーフに縦長の板ガラス窓が連続しています。シンプルでモダンな外観です。 随所に日本的なデザインを散りばめて「日本のアールデコ」を創り上げています。最高の素材と職人たちの熱意と努力で建物自体がひとつの芸術作品ともいえます。 東京都庭園美術館は旧迎賓館(赤坂迎賓館が開設されるまで使用)の跡地に建設されています。自然教育園に向けての流れる地下水脈に影響を与えない事を求められ地下躯体を残しその内側に納めています。 高さは日影規制で2階建てです。メインのギャラリーは25m×11mながら天井の湾曲PC板で間接照明が映えています。 旧館からの連絡通路側の風除に設置されたアートガラスには凹凸が付いています。日の移ろいとともに波のように表情を変える影を描き出しています。 CPD2.0    KAWA

省エネからゼロエネへ

先月ですが横浜の大成建設技術センター「ZEB 実証棟(ZEB:ゼロ・エネルギー・ビル)」を見学してきました。日本ではエネルギーの約40%がオフィスビルなどの建物で消費されています。 オフィスビルのエネルギー収支をゼロにすることは、国内全体のエネルギー消費量を削減し、CO2の排出量を大幅に削減することになります。 代表的な導入技術では ①新開発の「有機薄膜太陽電池外壁ユニット」は軽量で施工性が高く、形や寸法が自由で色の選択も可能です。 「都市型ZEB」を実現するためには、太陽光でより多くの発電量を確保する必要があります。 ②低照度タスク&アンビエント照明システムでは人のいる部分を中心に照度を確保しています。   机の上には10㎝×40㎝ほどで厚さが5㎜の面発光有機ELタスクライトがありました。(未発売) ③ライトキューブの採用 自然光を天井へ照射することで、眩しさを抑制しつつ部屋奥まで届かせています。そのため天井は逆スラブの直打ちで塗装仕上げです。 ④躯体輻射等を組み合わせた空調では人感知センサーで床下から人のいる部分を中心に温熱環境を制御しています。 ⑤排熱利用タスク&アンビエント空調システム 燃料電池の排熱を吸収式冷凍機で冷水を製造しています。 ⑥エネルギーの見える化/管理/分析/制御をオールインワンで提供しています。 建物のエネルギー消費量75%を削減する「超省エネ技術」と、残りのエネルギー消費量25%を賄う太陽光発電による「創エネ技術」で収支0を実証しています。  その結果、エネルギー消費量が463MJ/m2/年、太陽光による発電量が493MJ/m2/年となり、「都市型ZEB」を目指した建物として国内で初めて「年間エネルギー収支ゼロ」を達成しています。  屋外や広い屋上などに置くような大型設備は不要で、中小型のビルでも実用化できます。  ただ、建設費は通常の1・5~2倍です。電気代などは減らせるため、大成建設では通常の1・2倍ぐらいまで建設費を抑えられれば普及するとみています。 CPD2.0     KAWA

「ヘリテージマネージャ」後記報告

暫くこのブログを休んでいましたが、再び投稿を始めたいと思います。 ヘリテージマネージャー(以下略:HM)は歴史的建築物の建物調査、歴史的文化遺産の転用、街並み見学、指定文化財の修理、伝統建築の工法と修復、私のまちなみ調査等と計60時間の講習を行いました。(後記だけでも40時間以上の充実した講習会等でした) 歴史文化遺産を取り巻く各種法規や富山県内の歴史文化遺産について保存修復の理念、維持・保全、修復の技法・工法、マネージメント、歴史的建造物・町並と防災についての講義、そして歴史的建築物の調査実習・報告書作成、地域の建物や町並の調査などの演習もいたしました。 講師は県外からも第一人者の先生で、一つ一つの講義が大変聴きごたえのある内容でした。 古代の技術には敬服するも、知らない事が多く自分の無知を恥じるばかりです。近代建築の保存に「レプリカ技術」が多用される現状は、「うまいのも問題」との感じがします。それでも、地域に誇りを持ち地域固有の風景を守り育てることの大切さに気がつきました。 今回、受講者36名中21 名のヘリテージマネージャーが誕生しました。(皆勤で全レポート提出者が対象)今年の9月から2期目のHM講習会が始まります。この制度は日本建築士会連合会も後押しをする全国的な動きです。地域のまちなみ保全にはそれなりの能力を持つ建築専門家が必要と思われます。全てに参加出来なくても、一部受講するだけでも意味はあると思います。 CPD24   KAWA

HM講習会の途中報告

ヘリテージマネージャー育成講習会」の途中報告 ヘリテージマネージャー(以下略:HM)は「修復概論」「伝統建築物と耐震補強」「瓦講習」「歴史的建築物と防災」「調査から修復設計の考え方」と研修を続けています。1/3を終えたところでしょうか? この前の「伝統技法を学ぶ(瓦)」では瓦の歴史から名称、特に「瓦当」(がとうと呼びます。軒瓦の紋様の部分名です) の名称を初めて知りました。その瓦当の唐草紋に歴史があり、製作地 とか製作者も判別出来る。どこの流れか、どのルートで運ばれてきたかも分るとの事。 瓦当に必ず「窯印」を入れる事も初めて知りました。失礼ながら…全国にこのように瓦の事を研究 されている方が多くいらっしゃる事に敬服致しました。 CPD 8.0    KAWA

JAPAN ARCHITECTS 1945-2010

金沢21世紀美術館で「JAPAN ARCHITECTS 1945-2010」が開かれています。 いくつかのブースに分かれて戦後日本において大きな役割を果たしてきた日本の建築家たちによる150を超えるプロジェクトを考察し、日本建築史を紹介する展覧会です。6つのセクションに分かれて戦後日本の建築を解説しています。 合わせて「3.11以後の建築」についてもいくつかの建築の試みも紹介されています。 ブースがいくつか飛んでいますので一連的には見にくいところはありますが、ボリュームも大きくて見応えはあります。 3/15迄の開催です。         CPD 2.0    カワ

「谷口吉郎・谷口吉生」の建築

金沢市民芸術で開催されていた「谷口吉郎・谷口吉生」の建築展をみてきました。 作品紹介はモニターと模型(1/200と1/50)です。60年前の石膏模型もあり、作品の全体が一目で理解出来て新鮮に感じます。 職員(?)の松隅洋氏の作品解説があり、幾つかの逸話の紹介がありました。 谷口吉生は「映画のシーン」をつくること。「看板をつくらない」事。看板を嫌うところがあった。 葛西臨海水族館の紹介では… 当時の建設地はゴミの山。対岸にディズニーランドがあり、森で わからないよう囲まれていた。 海に開かれた建物すべきと…。吉生はこの建物を残すべき建築 にあげている。 余談ながら…20年ほど前に訪れた時の回遊展示槽(アクアシアター)のマグロの展示が印象でした。 (マグロは泳ぎ続けないと死んでしまうので回遊式との事) どれも端正ながら氏の精神性を感じる展覧会でした。 CPD 2.0     カワ

H26年度 建築文化講演会

少し前の話ですが…手塚貴晴氏の後援会に行ってきました。 人気の建築家ですので150名近くの聴衆者の中には多くの高校生も見受けられます。 氏の建築で有名な「屋根の家」「ふじようちえん」の逸話が中心です。 講演内容を簡単に紹介します。 「屋根の家」では…(基本屋上ではない。結構見晴しのよい立地ではある) 屋根の上で食事が出来て(東京ガスから屋根にガスを引く事は否定された)、シャワーも出来る。 ものすごい数の人(オープンハウスの4~5時間で400人以上)が見にきたとの事。 「手摺がなくて違法建築」とかの話もありますが、「廻りを見渡して手摺のある屋根なんてあります か?」と施主に言われて申請を出したら「通っちゃた」との事。 (軒先がものすごく低く落ちても、重症はあっても死ぬ事はないとおもうが…) 最初子供の友人が連れてきて、来たこと事のない友達が学校で仲間外れにされだし先生から 「連れて行ってあげなさい」となりクラスメートのほか隣のクラスの子もきて全校生徒のほとんど がきた事がある。 この「屋根の家」のクライアントの方はカウンセラーをやっています。 中学校で、ぐれた背丈の大きな中学生の子を「屋根の家」に連れてくることにしたのです。 普通はいじめる側といじめられる側の親御さんやお子さんがいると「おまえが悪い」といい合いになっちゃって大変ですが、屋根の上に行くとみんな静かになっちゃうんですね。 挙げ句の果てにはすごくいかつい感じのおじさんなりお兄ちゃんが、 突然「俺もこの屋根の上で育ったら、優しい人間に育ったかもしれないな」って高倉健みたいなことをいい出したりするんです。 考えてみると、平らな広場は人が集まらない。世界でも傾いている広場は必ずといってよいほど人が集まっている。人間は平らなところは集まらない。だから屋上には人が集まらない。 しかし屋根なら傾いているから人が集まるだろうと。そんな単純な話です。 「ふじようちえん」は600人近い園児のいるバカでかい(日本で3番目)幼稚園です。 園長は一日中園内を歩き回っています。 既存の木(3本)を伐らず残しながらの円型(正確には中心点のない楕円型)です。 根っこを避けての建物ですのでロングスパンです。 今どきの子供ってなかなか運動しないんですが、いざ建物ができてみたら、子供...