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「姫路城 平成の大改修」講演会

平成27年3月に5年半かけた姫路城の大天守保存修理工事(屋根瓦葺替、漆喰塗替、木部修繕、耐震補強)が終わり再び美しい姿を見ることが出来るようになりました。工事総合所長による講演会で、工事にまつわる様々な話がありました。姫路城は50年前に「昭和の大改修」で完全に解体され補修復元されています。今回のメインは瓦の葺替と漆喰壁の塗替のみですが、素屋根完成まで14ヵ月を要しています。
素屋根の柱を設置する場所が狭く、国宝に改修以外傷は付けれないし、史跡内であるため杭は打てず素屋根は自重で固定・建っていた。
墨出し用に地面に釘を打つと始末書になるくらい「世界遺産」は現状の保全に厳しい。木造建築がある史跡内では火が使えないため溶接ではなくボルト締めで組み立てられている。作業車の燃料も消防署に事前届出している。
海抜100m近い高さになるので波板では耐風にNGとなるのでメッシュシートにて風を逃がす工夫をしている。改修の啓発とPRから現場は原則「公開」していた。解体工事の事を考えての仮設工事もあって色々大変だったと思います。
入札時17億が竣工時で19.4億の工事でしたが内訳は、仮設工事7:改修工事3。仮設工事の報告会の感がありました。
肝心の改修工事ですが瓦と漆喰についても解説がありました。城郭で屋根は「重」壁は「層」と表現するそうです。トリビア的な話も多く趣が多い講演会でした。
※白すぎ城と揶揄されていますが、漆喰にカビが発生していたものが新しくなり全体に白く見えるそうです。防カビ強化剤が塗布されています。

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